カミスガプロジェクト

茨城県北のハブステーション「上菅谷駅」から始まるものがたり

茨城新聞さんにて掲載頂きました。


先日取材のあった地元紙茨城新聞にカミスガプロジェクトの代表である菊池一俊氏の取材記事が掲載されました。


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2011年9月25日(日)
listmark_redネット交流広がり駅前商店街「再現」 那珂で2日
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那珂市のJR水郡線上菅谷駅前通りで、1年半前に開通したばかりの大通りが10月2日、歩行者天国の「一日商店街」になる。インターネットを通じた人と人との出会いが、やがて現実の人と人との出会いを呼び、かつてのにぎわいを失った駅前に商店街を出現させる試み「第1回サスガ☆カミスガ」。きっかけは同市鴻巣で移動飲食店を営む「ハチバスきくや」の菊池一俊さん(38)が、会員制ブログの一つ・フェイスブックにつづった文章からだった。

「上菅谷駅で乗り換え待ちの高校生が、ただボーッと立っていた。自分のころ駅前は活気があり、待ち時間に喫茶店や卓球場に寄ったもんだ」

同駅は大子方面行きと常陸太田方面行きの列車に分かれるターミナル駅。常陸太田出身の菊池さんには思い入れがあった。

「ターミナル駅って本当はにぎやかになるはずの所。何か仕掛けてみたいな」

反響があった。フェイスブックは実名参加なので、いい加減な反応なし。100人を超える賛同者と「カミスガ・プロジェクト」が立ち上がった。



上菅谷駅前に開通した通りを使い、一日商店街を開催する。案はできた。しかし-。

「歩行者天国には市や警察の許可が必要。出向いて担当者に説明したが、これがなかなか進まなかった」

インターネットとは違い、生の人間と相対しての交渉は難しかった。そんな時-。

事態を打開してくれたのがフェイスブック仲間だった。市長の知人。警察協力団体幹部の身内。仲間の助けによって交渉は動き始め、許可は下りた。



それでもまだ一つ、大きな課題があった。既存商店の人たちと、どう向き合うか。

するとまた、仲間が手を差し伸べてくれた。市商工会会員で、事務局につないでくれたのだ。

しかし案の定、会員たちの見方は厳しかった。水戸市から引っ越しまだ数年の菊池さんに容赦ない言葉。

「水戸の人間が那珂のまちを使って金もうけか」「どうせ補助金もらって道楽でやってんだろう」

会員に向けた一日商店街出店説明会で、菊池さんはきっぱりと言った。「自分たちの金でやってる」

会員たちに驚きの表情が広がった。結局、15店が出店してくれることになった。



「フェイスブックが持つ組織の堅さ、迅速性があったからこそ、大掛かりなイベント実現にこぎつけられた」と菊池さんは言う。

一方で、自分のような“よそ者”が、既存商店と連携を果たせた理由を、こう説明する。

「カミスガ・プロジェクトは、組織の堅さと同時に『間口の広さ』『柔軟性』を併せ持つ。私たちは、既存商店の人たちを排除する壁ではなく、そこに染み込んでいく水のようなもの。今度は地元の人たちから、にぎわいの提案が出てくるのが楽しみ」

【写真説明】
一日商店街会場で「私は既存商店の人たちに染み込む水」と語る菊池一俊さん。後方が上菅谷駅=那珂市菅谷

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サスガカミスガは来週日曜日です。
ご来場心よりお待ちしております


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